小児の上唇小帯切除術の症例
小児に実施した上唇小帯切除術の症例
▼上唇小帯の異常を外科処置によって治療した症例をご紹介致します。
初診時の口腔内
上顎右側中切歯が萌出してきている状態です。
こちらの患者さまは、検診にて上唇小帯の付着異常を指摘されていました。上唇小帯を引っ張ると、たしかに付着部位が高い位置にあることが分かります。ご本人、親御さんと相談し、手術を行うこととしました。
患者さまはとても不安がっていたので、通常よりもかなり長めに表面麻酔を塗って時間をおき、痛みを感じないように極細の注射針を使用して浸潤麻酔を行いました。患者さまは麻酔をされたことも気づかなかったようで、笑ってくれたのでこちらも安心しました。
上唇小帯切除術の実施
手術直後の写真です。手術時間自体は5分もかかりません。電気メスにて上唇小帯の伸び具合を確認しながら、注意深く切除を行いました。
術後1週間後の経過観察
手術1週間後の経過観察時の写真です。「手術後に生じる痛みの程度は大きな口内炎ができたときのような痛みです」と親御さんにはよく説明しています。まれに小帯部分の歯周組織が吸収されずに残り、すきっ歯になることがあります。歯並びの経過観察は今後も継続することを説明して終了としました。
年齢/性別 | 6歳 女児 |
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治療期間 | 1日 |
治療回数 | 1回 |
治療費 | 保険適応 |
リスクなど | ・術後に痛みが出る可能性があります。 ・本治療を行っても歯並びが改善しない場合があります。 |