アゴがいたい!!あなたはどのタイプ?顎関節症タイプ別・対応策
投稿日:2023年5月22日
カテゴリ:院長ブログ
・顎が痛い!
・口があかない!!
・口をひらくときに音がするんだけど!!!
その症状……顎関節症かもしれません。
顎関節症の症状が起こる原因はさまざまで、
顎関節のどこで何が起きているかによって異なります。
そしてそのタイプは
①筋肉痛
②ねんざ・打ち身タイプ
③クッションのズレタイプ
④骨の変形タイプ
の4つに分けることができます。
本投稿は、顎関節症について、
一般の方にもわかりやすいようにまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください。
※顎関節症の4つのタイプには難しい正式名称があります。
参考:顎関節症の症型分類(2001改訂)
1)顎関節症I型:咀嚼筋障害
2)顎関節症II型:関節包・靭帯障害
3)顎関節症III型:関節円板障害
a.復位を伴うもの
b.復位を伴わないもの
4)顎関節症IV型:変形性関節症
5)顎関節症V型:その他、I~IV型に該当しないもの
顎関節ってどうなってるの?構造・仕組みについて
顎関節症でお悩みの方は
ご自身の顎関節症状がどういうタイプであるかを理解する必要があります。
そのためには、顎関節がどのような仕組みになっているかを知る必要があります。
顎関節は、①下顎頭、②下顎窩、③関節結節、④関節円板、の4つで構成されています。
①下顎頭 下顎骨の丸みを帯びた先端の部分のうち、後ろ側にある突起のこと。
②下顎窩 上顎骨にある、閉口時に下顎頭がすっぽり収まるくぼみ部分のこと。
③関節結節 下顎窩の前方に位置する、”でっぱり”部分のこと。
④関節円板 下顎頭と下顎窩の間にあるクッションの役割をする繊維組織の集合体のこと。
顎関節は、さらに周囲に筋肉などがはりめぐらされており
私たちはそれらを連動して動かしています。
顎関節症は、顎関節のどの組織に異常が起きたかによって症状や治療の仕方が異なります。
つづいて、顎関節症の原因等をタイプ別に見ていきましょう。
①筋肉痛タイプ
について記載してみたいと思います。
筋肉の張り・コリによる筋肉痛タイプ
顎関節症は、顎関節自体の問題ではなく、
周囲にくっついて連動している頬や顎の筋肉の炎症やコリが原因で生じることがあります。
顎関節症ですね、と言われると
「顎関節に異常が起きている」と思ってしまうかもしれませんが、そうとは限りません。
顎関節を動かす筋肉の痛みが、顎の痛みと感じられたり、口を開けにくくすることも多いのです。
顎関節を動かす筋肉の炎症が痛みや口の開きにくさを起こしているパターンです。
下顎の骨にくっついて開け閉めに働く筋肉が凝っているかも??
側頭部から頰骨のあたりには、側頭筋が薄く広がっています。
顎のえらあたりから頬にかけて咬筋が広がります。
どちらも口を動かしたり咀嚼をするのに重要な筋肉です。
主に口を閉じるときに働く筋肉です。
これらの筋肉を使いすぎて過緊張の状態が続くと、炎症を起こし、
張りやこりとなって痛みを感じます。
これが「筋肉痛タイプ」の顎関節症です。
(専門的には「咀嚼筋痛障害」と呼びます。)
筋肉痛タイプは放置するほど治りにくくなる!
症状の改善には
筋肉をほぐし、過緊張の状態を解くこと
が効果的です。
患者さん自身での筋肉マッサージや開口ストレッチも効果的であると考えられます。
慢性的な肩こりなどが治りにくいのと一緒で、
顎の筋肉のこりも慢性的になってしまうと治りにくくなります。
症状がでて最初のうちはは筋肉痛レベルだったものでも、
何ヶ月も放置され慢性化するとマッサージやストレッチの効果も出にくくなります。
筋肉痛タイプの顎関節症は、早期対応するに越したことはありません。
また、
TCHの是正
も改善策の一つです。
食事をしていないときは、上下の歯の間はわずかに空間が空いていることが普通です。
しかし、無意識のうちに上下の歯を噛み合わせることが癖になっているかたが多く問題になっています。
これは「TCH」(tooth contacting habit:歯列接触癖)と呼ばれ、
顎の筋肉の疲労や関節への過剰な負担の原因となり、悪習癖に分類されています。
顎関節症の方の8割近くの方に、TCHがあるといわれており、
TCHが "ある"or"なし”では、
”ある”場合だと顎関節症のリスクが約2倍になるともいわれています。
TCHはしらずしらずに無意識のうちに行なってしまう習慣です。
上下の歯が当たっていることに気づいたら、意識的に離すように心がけましょう。
つづきは後日改めて編集いたしますのでお楽しみに。
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