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【小児矯正】後悔しないために読む、床矯正・拡大床の真実

投稿日:2022年2月2日

カテゴリ:矯正ブログ

こんにちは、
巣鴨S歯科矯正歯科です!

最近、他院での小児矯正後のご相談を受けることがあります。

どのようなご相談内容かと言うと、

大学病院などの専門機関にて十分な矯正歯科の専門的な教育を受けていない歯科医師、


つまり、矯正専門ではない一般歯科医師による安易な”床矯正”のトラブルについてです。

お子さんの歯並びについて近くの歯科医院に相談に行ったところ、


「顎が小さいからこのままでは歯並びが悪くなってしまいます、
いまのうちに顎を広げる矯正治療をしましょう」


と勧められ、セカンドオピニオンで当院へと相談にいらっしゃるお父様お母様は数え切れません。


いわゆる、あごを広げる「拡大床」と呼ばれる装置です。


”大人と比べて顎骨が柔軟な成長期までのお子様に、取り外し可能な”拡大床”で矯正装置を使用すると、抜歯をしなくても歯並びが綺麗に治せます”


聞こえが良いですが、小児に対する床矯正にはかなりの注意が必要です。

 

トラブルの例


①ぱっと見、歯並びはいいように見えるが、拡大床により広げられた歯が唇側、頬側に著しく傾斜をしてしまい、上下の歯が咬んでいない症例


②極度の出っ歯(拡大床による過度な上下前歯の唇側傾斜)になってしまった症例


③歯を抜かないで矯正ができると思ったのに、Ⅰ期治療(小児矯正)→Ⅱ期治療(成人矯正)に移るときに、歯を抜かなければきれいに治療できない症例


などが主です。

 

③のケースについては、仕方がない、ということが正直あります。


予想よりも顎骨の成長誘導が引き出せなかった結果、便宜抜歯が必要な場合もあります。


ただ、Ⅰ期治療(小児矯正)をやらなかった場合と比較すると、Ⅰ期治療(小児矯正)をしていたことで、顎骨がより整った状態でⅡ期治療(成人矯正)に移れます。


結果としてはより理想的・機能的な歯列を手に入れることにつながるかと思われます!

 

問題は①、②のようなケースです。


Ⅰ期治療(小児矯正)に用いられる、取り外し式の矯正装置は、いろいろな種類があります。


”拡大床”と呼ばれる装置は、正確には顎の大きさ自体を拡大するものではありません。


歯の角度を変化させる、つまり、

歯を頬側・唇側に”傾斜移動”することにより歯列弓を広げるもの

のことを指します。

顎のサイズを広げるものではないため、


顎が小さく歯が大きいお子様に拡大床を装着して矯正治療を行うと、


小さい顎にキツキツに歯があふれ出るように並ぶようになり①・②のケースのように医原性の不正咬合を生み出すことにつながる可能性があります。


”拡大床”が良くないわけではありません。

適応ではない症例に使用してしまう歯科医師が多数いることが問題なのです。

 

このような医原性の不正咬合を再治療することもまた一苦労です。


無理な傾斜がついてしまった状態で全体の歯が並んでいますから、

スペースが足りないので便宜抜歯が必要なケースがほとんどとなり、

それぞれの歯を元の傾斜に戻していく再矯正治療が必要となります。

 

診査・診断ができない歯科医師による見切り発車のⅠ期治療(小児矯正)には注意が必要です。

 

勿論、Ⅰ期治療(小児矯正)に取り外し式の矯正装置が有利に働くケースがほとんどです。

重要なことは、担当歯科医師側の
・検査
・分析
・診断
・治療計画の立案
がしっかりと行えていることです。

 

患者様はそれぞれ歯並びが違いますから、当然ですが、治療計画も異なってきます。


患者様それぞれの不正咬合に適した治療計画、矯正装置の選択ができる矯正医にご相談することを強くお勧めします。

小児矯正におすすめの歯医者・矯正歯科の見分け方

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